《完》シークレットコードにご用心
(なぁ……もう充分だろ?
俺は充分、自分が最低
だってことをわかってる。
もう楽になりたいんだよ。
少年院でも刑務所でも
入って、ボロボロになる
まで酷い生活をして……)
心でそう叫びながら、
ベッドの中で、きつく体を
折り曲げた時だった。
ガシャーンと、闇の中に
何かの割れるような音が
響き渡った。
「……………!?」
音は階下からだ。
そこには父の書斎があり、
そして今、この家には
自分と父の二人しかいない……。
(なんだ―――?
間違ってティーカップでも
落としたのか?
こんな時間まで、バカ
みたいに仕事してるから……)
父の気配を思い出して
しまったことが不快で、
そう考えながらプルプルと
頭を振ったけれど。
俺は充分、自分が最低
だってことをわかってる。
もう楽になりたいんだよ。
少年院でも刑務所でも
入って、ボロボロになる
まで酷い生活をして……)
心でそう叫びながら、
ベッドの中で、きつく体を
折り曲げた時だった。
ガシャーンと、闇の中に
何かの割れるような音が
響き渡った。
「……………!?」
音は階下からだ。
そこには父の書斎があり、
そして今、この家には
自分と父の二人しかいない……。
(なんだ―――?
間違ってティーカップでも
落としたのか?
こんな時間まで、バカ
みたいに仕事してるから……)
父の気配を思い出して
しまったことが不快で、
そう考えながらプルプルと
頭を振ったけれど。