《完》シークレットコードにご用心
――――え………?
世界が凍った。
そう思った。
「父さん――…?
今、なんて―――?」
「朝起きて、お前が隣で
冷たくなってて。
遺書を見た時、愕然とした。
その時初めて、自分の
罪の重さを知ったんだ……」
父の声に嗚咽が混じり始める。
そのまま父は、ズルズルと
音をたてて地面にくずおれた。
(母さんが―――自殺?
嘘だ……そんな………)
地面がグラグラ揺れて
いるかのような激しいめまい。
信じられない。
信じたくない。
――父が叫ぶのは、妻を
殺したことへのザンゲでは
なかったのか?