《完》シークレットコードにご用心
そして彼は、まだ部屋の
入口に突っ立ったままの
あたしに、ゆっくりと
歩み寄ってくる。


「小鳩さん、だっけ?

僕、ちょっといいことを
思いついたよ。

僕達のこと知りたいんだよね?」


「あっ、当たり前でしょ。

最初はただの噂の解明の
つもりだったけど。

あんな話聞いたら、
キッチリ説明してもらえる
まで納得しないわよ!」


「……なるほどね。

じゃあさ、僕達と取引しない?」


――その発言にギョッと
したのは、あたしだけじゃ
なかった。




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