《完》シークレットコードにご用心
スモークと光で風間クン
達の視界を奪って、その
隙に萌々香の脱出を助ける。

これが、あたし達の役割。


車までの途中経路には藍と
小太郎が控えてて、車内
では伊織が、いつでも発進
できるように待機してる。



父親に真実を告白させる
っていうミッションは成功した。


後は、すみやかに
退却できるかどうかだ。



「――お別れの時が来たわ。

あなた、幹人……」


萌々香の声がさっきより
やや近い位置から聞こえてきた。


彼女も窓際の方に、
ちゃんと移動してきてるみたい。


「元気でね、二人とも。

私はずっと、遠くから
あなた達を見ているわよ……」



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