《完》シークレットコードにご用心
「そうだね。
まさか、風間夫人の
自殺だったとは」
緋月がそう言ったのを
最後に、車内には沈黙が訪れた。
衝撃的な事実に驚いたのも
もちろんある。
けどそれよりも、どう
しようもないやるせなさで
それ以上の言葉が出なくて。
――誰一人、無理に会話を
続けようとはしなかった。
(風間クンには……
この結果は、どんなふうに
映るのかな)
父の犯罪だと信じ、復讐の
ために自分もあんな事件を
起こしてたのに。
それが間違いだったら、
風間クンのしてたことは
全部ムダってことになる。
だけど同時に父親の嫌疑は
晴れ、彼が改心しようと
してるのを、知ることが
できた……。
まさか、風間夫人の
自殺だったとは」
緋月がそう言ったのを
最後に、車内には沈黙が訪れた。
衝撃的な事実に驚いたのも
もちろんある。
けどそれよりも、どう
しようもないやるせなさで
それ以上の言葉が出なくて。
――誰一人、無理に会話を
続けようとはしなかった。
(風間クンには……
この結果は、どんなふうに
映るのかな)
父の犯罪だと信じ、復讐の
ために自分もあんな事件を
起こしてたのに。
それが間違いだったら、
風間クンのしてたことは
全部ムダってことになる。
だけど同時に父親の嫌疑は
晴れ、彼が改心しようと
してるのを、知ることが
できた……。