《完》シークレットコードにご用心
「――――!!

あんた達………!!」



「やあ、小鳩さん。

昨日はちゃんと帰れた?」



「よぉ。

廃部寸前のくせに、
いっちょ前に部室は
あるんだな」


戸口に立って、思い思いに
あたしに声をかける、
スラッと伸びたふたつの長身。

後光がさしそうなほどの、
ふたつの甘いマスク。


そう――…


他でもない、有栖川緋月と
周防光琉――その二人だ。



「え、えぇぇぇっ!?

なんでっ!!!?」


小太郎が泡を吹きそうな
勢いで叫び出した。


そりゃそうだろうな。


まさかここに取材対象
本人がやって来るなんて、
フツー思わない。
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