恋戦乱


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「いいか、よく聞け?」



今、龍様のお部屋で今日の出来事の説明を受けている



「今日、お前に近づいた女は朝野の忍びだ」


「朝野って…あの隣国一帯をおさめている大名ですか?!」


「あぁ…そろそろ俺達にも
手がかかる頃だと思ってたが…」


「でも…何故私が?」


「朝野家の忍びだ。奴らは俺達の事を全て調べ上げてる…もちろん椿の事も」


「戦になるのですか?」


「わからん…だがお前を家に返す訳にはいかない。また狙われる」


え―…?


それって……



「お前は俺の側から離れるな」


「いい…のですか?」


「命令だ」


「ありがとうございます」


「椿―…」


「はい?」


「本当にすまない」


「なっ、何故です?!」


その時、ふわっと龍様に包まれた


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