恋戦乱


「またお前を危ねぇ目に合わせちまった…」


あたしを包む力が増す


「りっ、龍様は悪くございません!!私ごとき、大丈夫ですから」


「いや、俺がお前を守るっつったのに…」


「龍様…」


いつも強気の龍様からは想像できない弱々しい一面


あたしは自然と背中に腕を回した


「龍様は、私を守って下さいました。現に、私はこうして龍様の前におります」


「お前…」


「龍様が助けて下さったから、私はこうしていられるのです」



するとニヤッと笑った龍様は

あたしの額に自分の額をあてて



「やっぱ、お前最高」



あたしは頬が赤くなるのがわかった



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