恋戦乱


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「あっ、あの〜…」



私は今、どうしたらいいのかわからない


「どうかなさいましたか?」



40代くらいの女の人が
あたしの着物を着付けている



「私が…こんな立派なお着物…着てよろしいのですか?」


「もちろんです!龍様のお付きです、それなりの着物を着て頂かなくては」


ニッコリ笑って帯を締める


「それに…あの龍様が女性を側におくなんて…。椿様が初めてですよ?」


「そっ、そうなんですか?!

―…つっ、椿様って?!何故様付けなのですか?!」


女の人はびっくりした顔をして


「龍様のお付きの方だからですよ?」


当たり前というようにさらっと言った



お付き…?


そんなに偉いのかな…?



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