恋戦乱
「椿にお願いがあるんだ」
おむすびを食べながら和成様がおっしゃる
「何でございますか?」
「うん、約束してほしい…」
あたしが首を傾げていると
頭にポンッと手を置いて
「何があっても…生き抜いてほしい。
例え…俺たちが帰らなくても。どこか遠くへ逃げて、生きてほしい」
「そんなっ…!!」
「俺たちは生きて帰る。
でも…もしもの時は、逃げろ」
「……
生きて帰るお約束をして下さい!!」
「椿!」
「でなければ、私は
この戦を止める覚悟です!!
ご無礼、お許し下さい。
しかし私は、お三方が生きて帰って来て下さらなくては…この戦の価値はないと思います!!」
「―…。
ふっ…俺達より、椿の方が強そうだ…」
和成様は少し笑っておられる
「お約束…して下さい。
生きて…帰ると」