恋戦乱


「椿様!急いでお着替えをしていただきます」


「なっ、何でですか?」


「とにかく理由は後程…急ぎましょう!」


訳もわからずお凌さんに連れられ部屋に戻る



そこには既に
数人の女の人が着物をたくさん広げ慌てていた


「お凌様!!上物を全て集めました!」


「さて…どれにしましょうか…」


お凌さんがたくさんの着物を見比べる




すると

「お凌様!これがありました!」


勢いよく別の部屋から入って来た女の人



見ると鮮やかな赤色に白く椿が描かれている



「それよ!」


お凌さんは目を輝かせた



「椿様、こちらでよろしいですか?」


「はい…」


よくわからないので頷いた


「こちらは一番の上物でございます。椿の花も、椿様のために描かれているようです…」



椿が椿を着るなんて…
笑われそうだ…



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