≡イコール 〜守護する者『霊視2』より〜
ハルはそんなとぼけたオレを見て、クスクス笑っている。


「あの・・・一番シンプルなので・・・って意味で・・・」



「あぁ、普通のな。」


やっと、社長に理解してもらったカンジ。


注文をとりにきた店員にオーダーして、また暇な時間がオレを襲ってきた。


ハルと社長も、たいがいに喋ることが尽きてきたのか、黙る時間が多くなっていた。


となると、話題は自然とオレのネタになる。



「ところで奥村・・・最近どうだ?」



ほら、きた!



「いや・・・まだ、バイトと正社員の『違い』みたいな、実感はナイです、正直。」



オレを見つめるハルの視線。



「いやいや、その事じゃなくて、ほら、お前の彼女!具合はどうだ?」



ガッチーーーーンッッ!


形勢が逆転した音。

オレが昨日、ハルに病院でウソを言ったのが、バレバレになってしまった。
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