≡イコール 〜守護する者『霊視2』より〜
「ねぇ・・・ヒカル・・・・聞いてる?」
彼女の問いかけにとりあえず頷いてみる。
「あ・・・うん・・・。
ゴメン、ちょっとボーッとしてて・・・
もう一回いい?」
「うん・・・。あのね・・・私ずーーーーっと寂しかったの。
せっかく会えたんだし、また一緒に居てくれるでしょう?」
あーーーー・・・やっぱり・・・・。
さっき、オレが思っていたことが的中した。
やはり、ハルはオレの事をまだ想っていたんだ。
オレも・・・ハルの事はキライで別れたんじゃない・・・・。
しかし、今オレには樹花という彼女がいるし・・・。
「そう・・・したいのは、ヤマヤマなんだけど・・・
ハルの守護霊にオレ反対されてたしなぁ・・・・」
ゲッッ、オレ突然何言ってるんだ?!
「うん、知ってるよ。ママとリンコから聞いたから。
でも私、強くなったから・・・大丈夫だよ・・・
ヒカルの彼女の事も・・・私平気だから!
だから一緒に居て。ここに居て!ヒカル・・・」
オレは、感覚が段々麻痺してきていた。
なんとなく・・・
オレの中で、病弱な樹花に内緒でハルと会えるかも・・・・
そんな思いが、ヒタヒタとオレの心をしめらせてきた。