≡イコール 〜守護する者『霊視2』より〜
「うん・・・まぁ・・・ハルの気持ちは分かったよ。

どういう方法が、一番うまくいくか、ちゃんと考えておくから。

とりあえず、それでいいだろ?」



なんて事をオレは言ってるんだ。

樹花とハルを二股宣言してるぞ、オイ!!



「絶対だよ!絶対だからね!!

私、寂しいのもうイヤなの!!」



ハルが少しまた、オレの近くに寄った。


少しだけオレの目は暗がりにも慣れてきた。


オレは、眠っていたというのに、ハルはまだ水色のサマーコートを着たままだった。

オレが目を覚ますまで、ずっとこの格好でいたのか・・・



「ヒカル・・・・私の全てをあげたら・・・

ヒカルは私のモノになる?」



え?!


ハルは少しずつオレの方に寄ってくる。



「愛の女神アフロディーテみたいに・・・・

崇高な自分の全てを脱ぎ捨てたら、

たどり着けるのかな・・・

愛する人のところに・・・」


ハルは、その両手でサマーコートのボタンを一つ一つ上から外しはじめた。

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