≡イコール 〜守護する者『霊視2』より〜

「あっ、じゃぁオレ注いできますよ。

勿論、ブラックですよね!」


オレは得意げに言い放って立ち上がろうとした。

が、足がフラつきヨロッとそのままコケてしまった。

オレの滑車付のチェアーが、その衝撃で、

シャーーーーーッッと、4mくらい移動した。



「ほら、おまえ少し休め!って。

昨日は頑張って、最後まで社長の相手したんだし。

しかも、その後そのままこっちに戻ってくるしさ!

ココはオレたちに任せて帰ってよかったのに。

ホント、クソ真面目ってお前の事だな。」



そう言いながら竹田さんは、飛ばされたオレのチェアーを元の位置に戻してくれた。



「あっ・・・そうだ!追加の仕事は・・・・!?」



「もう、先方に送ってあるから、あとは向こうの担当者からのOK待つだけ!」



竹田さんは、余裕で答えた。


結局オレは、夜中会社に戻って来たものの、何の役にも立っていなかった・・・ってコトだな。



昨日・・・お茶漬け屋のあと、社長とハルは同じタクシーに乗って帰って行った。


オレはそれを見送り、会社に戻ってきたのだった。


タクシーに乗った時・・・ハルはオレをじっと見ていた。



『信じて!』

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