≡イコール 〜守護する者『霊視2』より〜

そんな叫びが、その眼差しから聞こえてくるようだった。


信じる。


信じない。


ハルとオレの立場から言って・・・


そんなコトは、事実、どーでもイイことだ。


あのあと、ハルが社長と何処へ行こうと、どうなろうと、


オレには何の関係も無い事だ。


今更、干渉する方がおかしい・・・


そうだろ?!!



「ホイ!」



竹田さんが、オフィス設置のコーヒーメーカーから、コーヒーを注いできてくれた。

本当に気の利く、優しい先輩だ。



「すいません・・・。有り難うございます。」



オレは、竹田さんに一言礼を言って、コーヒーに口をつけた。



「お前、今日は病院だろ。」



竹田さんにその事を振られ、オレは樹花を思い出した。


忘れていたわけじゃないが・・・


樹花の存在が、オレの中ですごく薄く感じた一瞬だった。


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