≡イコール 〜守護する者『霊視2』より〜
「そろそろ面会時間が終わるから、オレ帰るね。」
「うん・・・。ピカちゃん・・・・」
樹花のベッド脇のイスから立ち上がったオレに樹花は話しかけた。
「わたしね、もうすぐ退院出来そうなんだ。」
「そうなの?」
「うん・・・。先生がね、思ったより立った時のフラつき感とかないから、案外退院早いかもって。」
「へぇ・・・・・よかったね・・・・」
こんな・・・
人事っぽい返事になってしまったのは・・・・
樹花が退院した後、どこに戻るのだろう・・・
と、一瞬・・・・
心の中に『おかしな』動揺が生まれたからだった。