≡イコール 〜守護する者『霊視2』より〜
「アスカさんがね、お祝いのライブしてくれるって!

だから、ピカちゃんも絶対行こうね!」



なーんだ、そんな事か・・・。



「そっか・・、樹花の退院祝いなら行くに決まってるだろ。」



「ほんと?良かった~。」



樹花は肩の力をフッと抜いた。



「今さら何だよ、そんなの当たり前だろ!」



「うん。・・あっ、もう時間だね。ゴメンね引き留めちゃって・・・」



「いいってそんなの!気にするなって!」



「うん、おやすみ。」



「おやすみ。」



オレは笑顔で見送る樹花を尻目に、そそくさと病室を出た。



エレベーターが1Fにあったので、オレは階段で下に下りることにした。


階段を下りる途中3Fあたりで、看護士が階段をパタパタと上ったり下りたりしていた。


その下の2Fにあるナースセンターも何か慌ただしかった。



「ご家族には連絡した?」



年輩のナースが、若いナースに早口で尋ねていた。



「携帯に連絡しましたが、つながらないので、今職場に連絡してます!」



「つながったらすぐに来てもらって!私は患者さんを運ぶ準備をしているから、連絡が終わったらあなたも来て!」



「分かりました。」

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