≡イコール 〜守護する者『霊視2』より〜
「この本、キミにあげるよ。大事にしてくれそうだし。そうすればボクもいつでも会えるしね。
この本は、持ち主の心・・・つまり想いを『カタチ』にするチカラがあるよ。
キミの正しさで活かしてあげて。」
ブルーの瞳の少年は、そう言って本を絵里香の座っている机に置いた。
「ちょっと勝手に譲られても困るんですけど!」
絵里香は、再び机を向き、置かれた本をサッと取ると少年に向けて差し出した。
しかし、絵里香が振り返ったその瞬間には、金髪の男子の姿はどこにもなかった。
代わりにいつも見慣れた同じ中学の生徒たちが数名絵里香のいるブースに入って来た。
『早っっ!!どこ行ったんだろう』
絵里香は本をじっと見つめた。
『想いをカタチにする・・・?!』
絵里香は本を両手でしっかりと握りしめた。
『香り付きのシャープペンの芯、出てこい!出来ればチョコの香り』
絵里香は目をつむり、力を込めて念じた。
息を止めて念じていたので、苦しくなってやめた。
絵里香は目を開けて、辺りをキョロキョロと見回したが、望んだモノはなにも無かった。
「・・・だよね~・・・・ばーか!」
とだけ、独り言を言った。
絵里香の最愛の母親が亡くなったのは、それから約1ヶ月後の事だった。
この本は、持ち主の心・・・つまり想いを『カタチ』にするチカラがあるよ。
キミの正しさで活かしてあげて。」
ブルーの瞳の少年は、そう言って本を絵里香の座っている机に置いた。
「ちょっと勝手に譲られても困るんですけど!」
絵里香は、再び机を向き、置かれた本をサッと取ると少年に向けて差し出した。
しかし、絵里香が振り返ったその瞬間には、金髪の男子の姿はどこにもなかった。
代わりにいつも見慣れた同じ中学の生徒たちが数名絵里香のいるブースに入って来た。
『早っっ!!どこ行ったんだろう』
絵里香は本をじっと見つめた。
『想いをカタチにする・・・?!』
絵里香は本を両手でしっかりと握りしめた。
『香り付きのシャープペンの芯、出てこい!出来ればチョコの香り』
絵里香は目をつむり、力を込めて念じた。
息を止めて念じていたので、苦しくなってやめた。
絵里香は目を開けて、辺りをキョロキョロと見回したが、望んだモノはなにも無かった。
「・・・だよね~・・・・ばーか!」
とだけ、独り言を言った。
絵里香の最愛の母親が亡くなったのは、それから約1ヶ月後の事だった。