≡イコール 〜守護する者『霊視2』より〜
「そう言われれば・・・そうだね・・・」



「絵里香ちゃん、お待たせ!!何にしようか!?」



松風堂の店主が、やっと姿を絵里香の前に現した。



第三者が現れると、男の子はまた居なくなっていた。




「おじさん・・・・うち・・・明日法事なんだけど・・・」



「あぁ~そうか・・・絵里香ちゃんのおばあちゃんかな?」



「そうなんだけど・・・・」



「最中とか無難だけどねぇ~、栗饅頭もいいよ!」



「あくまき・・・・」



「んっ!?」



「あくまき有りますか?」



「ああ!!あくまきねぇ、あるよ!絵里香ちゃんその年でよく知ってるねぇ・・・って、お父さんに頼まれたのかな?へへ、そう言えば絵里香ちゃんのおばあちゃんはあくまきが大好物だったもんなぁ~・・・生前はよく買いに来てもらったものだよ。」




「やっぱり・・・そうでしたか・・・・」




「うん。おばあちゃん喜ぶよ~。1本でいいかな?」



「1本?・・・あの、明日20人くらいお客様も来るんですけど、1本で足りますか?」



「あくまきでいいの?・・う~ん、そしたらお供え用に1本として、あと3~4本あれば十分だけど、好みに差があるから、あと2本にしておいて、少し最中も持っていくといいよ。おじさん、少しサービスしておくから!」



「ほんと?有り難う!やっぱりおじさん素敵な人だね。」



「絵里香ちゃんもうまい事いうねぇ~、ホイ!じゃぁ、最中多めに入れておいたから、気を付けて帰るんだよ。」




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