≡イコール 〜守護する者『霊視2』より〜
これ以上、スコアを落とすことの出来ない状況の山田は、絵里香の忠告など無視し、今一番お気に入りのクラブを握っていた。
ザーーーーーーーーーーッッッッッ
雨が一気に降り出して来た。
皆がやめようかどうしようか迷っている中、山田は自分のショットに集中していた。
山田は思いっきりクラブを振った。
瞬間、山田の腕からクラブがスルッと抜けた。
手袋もして、滑る事のないクラブが山田の後方を宙に舞った。
途端---
ドーーーーーーーーーーーーーーーンッッッッッ!!!
突然の雷だった。
皆、姿勢を低くして辺りを見回した。
「あっ・・・」
気付いたのは山田だった。
雷の餌食になっていたのは、たった今山田の手から離れたクラブだった。
山田のクラブは、黒っぽく焦げ、折れ曲がっていた。
勿論、ゴルフコンペは中止となった。
山田のゴルフ人生の中でクラブが壊れるなど、一度もなかった。
それを、娘の絵里香は分かっていた。
ここ数日、見せつけられる絵里香の能力に、山田は『まさか』と思いつつも、
自分を含めた家族の命運が、目に見えない『何か』と、うっすらと交わっていく感覚を憶えた。
ザーーーーーーーーーーッッッッッ
雨が一気に降り出して来た。
皆がやめようかどうしようか迷っている中、山田は自分のショットに集中していた。
山田は思いっきりクラブを振った。
瞬間、山田の腕からクラブがスルッと抜けた。
手袋もして、滑る事のないクラブが山田の後方を宙に舞った。
途端---
ドーーーーーーーーーーーーーーーンッッッッッ!!!
突然の雷だった。
皆、姿勢を低くして辺りを見回した。
「あっ・・・」
気付いたのは山田だった。
雷の餌食になっていたのは、たった今山田の手から離れたクラブだった。
山田のクラブは、黒っぽく焦げ、折れ曲がっていた。
勿論、ゴルフコンペは中止となった。
山田のゴルフ人生の中でクラブが壊れるなど、一度もなかった。
それを、娘の絵里香は分かっていた。
ここ数日、見せつけられる絵里香の能力に、山田は『まさか』と思いつつも、
自分を含めた家族の命運が、目に見えない『何か』と、うっすらと交わっていく感覚を憶えた。