≡イコール 〜守護する者『霊視2』より〜


この大口あけてゲラゲラ笑う(しかもココ病院)アスカに、『ピカちゃん』なんて言われるとムカつく。


霊と触れ合う者として、多少なりとも人格はアップしたと自分では自負しているつもりだが、この『一瞬』のムカツキっていうのは、特にこういった男女のプライベートが絡むと、やはり気持の安定を保ち続けるのは困難を極める。


それにオレは今日、樹花に聞いてもらいたい話しがあるんだ!


オレ様が来たというのに、このオレはそっちのけで、相変わらず職場のドジ話しとか、新しい曲の話しとかで2人は盛り上がってる。


さっきの浮かれ気分から、オレは一気に不機嫌になっていた。


ときどき、話しをオレに振ってくるアスカの言葉にも特にリアクションせずメール見るふりしてる。



人っていうのは、『出そう』としていた物事をガマンさせられてる時が、すごく気分が悪いモノなんだと、今回も勉強になった。

トイレだってそうだし、咳きとかくしゃみだってそうだし、こうやって言いたくてウズウズしているコトを言い出せないでいるこの歯がゆさ!!



『空気読めよ!!』



って、こういうコトだとマジ思う。




「じゃ、今度は長谷川も連れてくるから!」




そう言ってアスカはやっと深く座っていた椅子から ヨッ!と一声出して立ち上がった。


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