≡イコール 〜守護する者『霊視2』より〜
瞬間・・・・
キャップの行方を身体ごと追いかけた由利絵は、今自分が階段に居た事も忘れ、つい足を階段から踏み出してしまった。
当然その方向は、100段もの石段が下っている。
・・・踏み出した先に足場はなかった。
「ハッッ!!」
由利絵の目は、ペットボトルのキャップを追っていた。
しかし、自分自身の身体もボトルキャップと同じように、階段の数段下に向かって宙を浮いていた。
----コーーーンッ・・・・コンッ・・・コンッ・・・コンッ・・・コンッ・・・コロコロコロコロ・・・・
由利絵がその音を耳にしたのと同時に、由利絵の身体にも激しい衝撃が走った。
----ガスッッ・・ズサーーーーーーーッッッ・・・ザザザザザザッッ・・・ズルッッ・・・ゴロン・・ゴロン・・ゴロン・・ゴロン・・ゴロン・・・
由利絵の身体は最初の衝撃から、数回激しく石段に身体を叩きつけ、挙げ句そのまま階段を転がり落ちていた。
「ハァ・・・ハァ・・・・アァッ・・・」
声を出すことも出来ず、昨日の雨で湿った石段は、途中で転がりを止める事も出来ず、由利絵は石段の始まりまで転がり落ちたところで、やっと・・・その動きを止める事が出来た。
しかし、それは彼女の意志で止まったわけではなく、物理的に傾斜が無くなったから止まったというだけの事だった。
止まった後の由利絵は、ピクリともしなかった。
100段もの階段を転がり落ち、
既に由利絵は、意識を失くしていたのだった。
下に転がり落ちた由利絵を見て、ハチは吠え続けた。
階段を上るでもなく、由利絵の元に行くでもなく、ただ吠え続けた。
どれくらいハチは吠えたであろうか。
あまりにハチが吠え続けるので、ようやく神社の人が階段まで顔を見せに来た。
「んん?」
ハチはようやく人が現れると、クゥ~ン・・・クゥ~ン・・・と、鳴き声を変えた。
キャップの行方を身体ごと追いかけた由利絵は、今自分が階段に居た事も忘れ、つい足を階段から踏み出してしまった。
当然その方向は、100段もの石段が下っている。
・・・踏み出した先に足場はなかった。
「ハッッ!!」
由利絵の目は、ペットボトルのキャップを追っていた。
しかし、自分自身の身体もボトルキャップと同じように、階段の数段下に向かって宙を浮いていた。
----コーーーンッ・・・・コンッ・・・コンッ・・・コンッ・・・コンッ・・・コロコロコロコロ・・・・
由利絵がその音を耳にしたのと同時に、由利絵の身体にも激しい衝撃が走った。
----ガスッッ・・ズサーーーーーーーッッッ・・・ザザザザザザッッ・・・ズルッッ・・・ゴロン・・ゴロン・・ゴロン・・ゴロン・・ゴロン・・・
由利絵の身体は最初の衝撃から、数回激しく石段に身体を叩きつけ、挙げ句そのまま階段を転がり落ちていた。
「ハァ・・・ハァ・・・・アァッ・・・」
声を出すことも出来ず、昨日の雨で湿った石段は、途中で転がりを止める事も出来ず、由利絵は石段の始まりまで転がり落ちたところで、やっと・・・その動きを止める事が出来た。
しかし、それは彼女の意志で止まったわけではなく、物理的に傾斜が無くなったから止まったというだけの事だった。
止まった後の由利絵は、ピクリともしなかった。
100段もの階段を転がり落ち、
既に由利絵は、意識を失くしていたのだった。
下に転がり落ちた由利絵を見て、ハチは吠え続けた。
階段を上るでもなく、由利絵の元に行くでもなく、ただ吠え続けた。
どれくらいハチは吠えたであろうか。
あまりにハチが吠え続けるので、ようやく神社の人が階段まで顔を見せに来た。
「んん?」
ハチはようやく人が現れると、クゥ~ン・・・クゥ~ン・・・と、鳴き声を変えた。