≡イコール 〜守護する者『霊視2』より〜

「ママ・・・は・・・母が・・事故?!」



絵里香の頭の中は真っ白だった。



「すぐに、お父様がお迎えに来られるそうよ。」




「パパが・・・・」



「さぁ・・・」



ショックで動き出せない絵里香の背中に、

中越先生は手を当て、二人は準備室を出た。


絵里香は足が宙に浮いているようだった。


今、歩いている所が何処なのか、


しっかり踏みしめているのか、


感覚が無かった。


いつもの明るい絵里香とは、全く別人のようであった。




「せんせい・・・母の様子は?・・大丈夫なんですよね!?何の事故ですか?!!」



絵里香は、すぐに確証が欲しかった。


なんでもいい。


自分を安心させて欲しかった。





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