≡イコール 〜守護する者『霊視2』より〜

ナイジェルは相変わらず優しい微笑みを浮かべていた。



「あぁ、そうだよ。キミの心が本当に正しい事を

神にちゃんと見せてあげるんだ。


キミにとって、大切なモノを守るためにもね・・・」




ププッ---


車のクラクションに絵里香は、顔を前へ戻した。


父の運転する、黒い車が絵里香の側へ寄った。



父もまた平静を装いながらも、動揺を隠し切れてはいなかった。


絵里香はそんな父の助手席に乗り、病院へと向かった。






「かなり危険な状態です。」




病院に到着し、一番始めに絵里香が医者から耳にした言葉は


そんな、残酷な一言であった。




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