≡イコール 〜守護する者『霊視2』より〜


オレはさっきまで、一気に樹花に正社員の話しを報告したい感情から一転…樹花に対しても不機嫌な態度をとり続けていた。



「別に・・・無い・・・けど。」



「ほんと?なんか…部屋に入ってきた時話したそうだったし、・・・アスカさんともあんまり話ししなかったから・・・」



樹花は気付いていたのか・・・オレが話したそうなの・・・


でも、今更盛り上がって話す気にもなれないしなぁ・・・




「別に・・・ただ、徹夜で疲れてるだけ。」



「そっか・・・。ゴメンネ、いつも疲れてるのに・・・病院まで来るの大変だよね。」



いや、ぜんっぜんそうじゃないんだ樹花!


ホントは樹花に言いたくて仕方がないのに、今はなぜか言えない!


なんなんだ、このシチュエーションは!


本当なら、オレと樹花は見つめ合ってお互いにオレの正社員昇格で喜び合って、微笑み合っているところだぞ。


しかし、現実はそうじゃない。


樹花はうつむきながら、申し訳なさそうな表情をしている。


本当は、笑顔にしたいのに!


そう思うと、だんだんさっきのアスカに腹が立ってきた。


あいつが早く帰らないから。


樹花みたいにオレのコト解ってないから。


空気読めないから!!


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