≡イコール 〜守護する者『霊視2』より〜
山田はミネラルウォーターを冷蔵庫から取り出すと、絵里香を見た。
「あぁ・・・あれがどうした?
お前も心配しているのか・・・。
あんな神社に、土地の事を尋ねに行ったせいで・・・ママは・・・。
その事は、パパが追い追いやっていくから、
お前は何も心配するな。」
「いや・・・でも・・・山がイヤがっているのかも・・・って、思って・・・」
「絵里香。もう、部屋に戻りなさい。
受験生はやる事が沢山あるだろう。
パパはひとまず会社に戻る。
仕事を部下に引き継いだらすぐに帰ってくる。
分かったね。」
忙しそうな父を見て、また絵里香は何も言えなくなった。
両親から見ても、絵里香はとても良い子だった。
特に大きな反抗などした事などなく、
絵里香も真面目な両親を尊敬していた。
「はい・・・。行ってらっしゃい。」
それだけ言って、絵里香は自分の部屋に向かった。
部屋に入るとすぐ、ナイジェルは現れた。
「絵里香・・・。僕はもう、何も言わない。
キミに委ねられた事だからね。
ママが助かるかどうか・・・・。
僕からのアドバイスは、ここまでだ。
キミの周りに人が居る時は、
僕は姿を現す事が出来ないから、
そんな時は僕が渡した本を見るんだよ。」
「エンジェルナンバー・・・」
「そう。同じ数字を繰り返し何度も見ることがあれば、
それは、僕からのメッセージだと思って。
いいかい。同じ数字が重なるのは偶然じゃないんだよ。
僕がキミに見せているんだ。・・・いいね。」
絵里香は、唇をキュッと噛みしめ、静かに頷いた。