≡イコール 〜守護する者『霊視2』より〜
すると、やっとミユは絵里香に目を向けた。
「死にたいなら勝手に死ねばいいんじゃない?とりあえず、昨日ちゃんと話し合ったんだし。
それでも私たちの意見を無視して、行動起こすんなら、自業自得だよ。
私たちだって、友達の役目は十分果たしたと思うけど。」
「自業自得って・・・。ミユちょっと冷たいよ。私はサツキが・・ヘンな気起こしたらイヤだよ!もう1回連絡取ってみてよ、お願い!」
絵里香は、急に絵里香とサツキに対して態度を変えた、ミユの気持ちが全く分からなかった。
しかし、いつもの明るいミユに戻ってくれることを信じ、ミユに絵里香の気持ちを訴えた。
「ホント・・・お嬢様育ちはコレだから!自分が気になるんなら、自分でなんとかすればいいでしょう?!すぐに人に頼ろうとして・・・人のモノを自分のモノだと思って・・・・」
「・・なに?・・何の事言ってるの?全然意味分かんないよ。ミユどうしちゃったの?なんか・・今日、様子がヘンだよ。何かあったの?」
「別に」
絵里香に目を合わせることなく、ミユは学生カバンを持ち、教室を去ろうとした。
「ミユ!!ちょっと待って!・・納得いかないよ。ちゃんと教えてよ!」
「何を?」
「なんで、ミユにそんな態度取られなきゃならないのかくらい・・・知る権利あると思うけど。」
冷たい空気を放ち続けるミユに、絵里香は必死で食らい付いた。
「アンタの父親に聞いてみたら?」
ミユは絵里香に背を向けたまま言い放った。
「えっ?・・・パパ・・?!」
「3週間くらい前、アンタの父親の会社で・・・焼身自殺があったから。」
「えっ・・?・・そうなの・・?!・・知らなかった・・・」
ミユはフッと笑いながら、絵里香を振り返った。
「ほらね。だから何も知らないお嬢様だって言ってんの。」