≡イコール 〜守護する者『霊視2』より〜
「なんとなく・・・だよ!・・・なんかあいつさぁ、いっつも自分のコトばっかりで、人がどう思っていようとそんなのどうでもいいって場面多いじゃん。・・・なんか、そういうタイプの人間ってKYなんだろうな!ってカンジだよ。・・・今だって、1人でベラベラ喋ってさぁ、樹花だって疲れるのに大声で笑ってさぁ、いい迷惑だよ!」
「えっ?!私疲れてないよ。」
・・・樹花もKYか・・・っていうか、天然か・・・って、一緒?!・・・ワケ分かんなくなってきた。
「んー・・・なら、別にいいけど・・・・」
「でも・・・」
「・・・でも?」
「うん・・・でも、どうして空気が読めなきゃいけないの?」
おっと、そうきましたか。
「あのね、社会生活ではとーーーっても重要なコトなんだよ。樹花には分かんないかもしれないけど・・・・」
と、そこまで言葉を発したオレはバカだったと後悔した。
この後の言葉を続ければ、オレは樹花に対してヒドイ侮辱を与えてしまう結果が見えているからだ。
好きこのんで、社会生活から一線を引いているわけではない樹花に、オレはなんてひどいコトを言おうとしたのか、腹の底から後悔した。
相変わらず樹花はキョトンとしている。
「それで?」
樹花、それ以上聞かないでくれオレがバカだった。