≡イコール 〜守護する者『霊視2』より〜
「うん・・・。
そう・・・ママが死んで・・・ハチが居なくなって・・・私には、パパしか家族がいない。
だからなんだ・・・。
だから・・・絶対、パパを失いたくない!!
その為に、私は、私の思いを通さなきゃならないの。
パパが人として、間違ってる事をしているのなら、それをただせるのは娘の役目・・・。
そう・・・そうなんだ・・・私しか居ない・・・・そういう事だったんだ・・・」



今では、ほとんど独り言のように喋り続ける絵里香を、ミユとサツキは黙って見ていた。



「あんまり・・・言ってる意味、分からないよ・・・?!」



ミユの言葉に、絵里香は突然、顔を上げて駆けだした。


----ガバッッ


絵里香はミユに抱きついた。



「ミユ・・・ミユのお陰で分かったよ。
私が何をするべきか。
どうしたらミユのおじいちゃんの無念を晴らせるのか。
そして、パパを助けられるのか・・・」



絵里香は、もう泣いてはいなかった。

それよりも、高鳴る胸を押さえられないでいた。


皆が幸せになる方法。

それを考えると、絵里香はワクワクした。



「エリー・・・?!」



ミユから出た名前を聞いて、絵里香は一層、自分の中に芽生えた答えを、深く信じたのであった。

そうして、それは、それぞれに辛い思いをした3人が同じ波長で、共鳴した瞬間でもあった。


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