≡イコール 〜守護する者『霊視2』より〜
---- でも、もし・・説得がうまくいかない場合は、機動隊の出陣もお考えだとは思いますが・・・


「それはもう・・・これ以上・・娘が、人様に迷惑をかける行為をするなら・・・いたしかない・・・ですね・・・」


『機動隊?!!』

オレは青くなった。

オレは、居ても立ってもいられず、オレの初めての職場である松高建築に向かって走った。

オレが昨日のうちに駆けつけていたなら・・・

もう少し違う状況になっていたかもしれない。

オレは自分の頭をボカボカ殴りたいのを抑え、とにかく走った。

電車に飛び乗り、電車の中でも走りたい気持ちを抑え、駅までの到着を今かと待った。

やっと駅に到着し、外に出た。


暑い・・・。

日差しが強く照り返してくる。


・・・待てよ・・・・

ブレーカーをおとしているってコトは・・・

エアコンも入ってない?!


こんなに蒸し暑い中で、昼に近づくにつれ、だんだんと気温も上がってくるビル内は、一体どれだけの暑さだろう・・・


オレは、コンビニで冷たい水の入ったペットボトルを、バカみたいに10本近く買った。


そして、とにかく走った。

走って走って、ペットボトルの重さと、焦ってもつれる足とで、何度も転びそうになった。


人だかりのある場所に、ようやく着いた。

その人だかりは、報道陣と野次馬だった。


オレはそいつらを掻き分け、ビルの入り口へと這い出た。


「部長!!」


オレは、会社の前のせいか、無意識に山田氏の事を以前のようにそう呼んだ。


「・・・奥村・・・」


山田氏の隣には、既に2名の女子のご両親も到着していたようだった。


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