≡イコール 〜守護する者『霊視2』より〜
「ガイルか・・。なぜお前がここに居るのだ。」



王は、隊長にまだ剣を向けていた。



「ハッ・・・たった今・・・城門の外に、私の妻が・・来ておりました・・・。」



「・・それで・・・」



王が応えると、ガイルは続けた。



「今から・・焼く森に・・私の息子が居ると申しますので・・・私も隊に同行しようとした所・・わずかに出発が遅れてしまいました・・・。

ゆえに・・隊長に非はなく・・私めの責任にございます。」



「そうか。」



----  ザクッッ・・



そのにぶい音と同時に、山焼き隊の隊長は地面に倒れた。



「はっっ・・・」



地面に倒れ、全く動かない隊長に、ガイルは駆け寄ろうとした。

すると今度は、王の剣の先が、ガイルに向いた。



「たかだかそんな事で隊を遅らせるなど・・・使えん男だ。」



「・・・・・」



ガイルは黙ってうつむいていた。



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