≡イコール 〜守護する者『霊視2』より〜
ガイルは、悟った。
今ここに、王が居る意味を・・・
妻の身が、どうなったかという事を・・・
「今、オオカミの死体の山を通ったぞ。
ガイル、お前がやったのか。
さすがだな、あれだけの数を1人でこなすとはな。」
「・・・・・」
ガイルは、言葉を失くした人のように立ち尽くしていた。
「・・・父さま?」
サージェルは、父親が何故王の言葉に答えないのか、不思議でならなかった。
「みやげだ。」
王は、馬の腰に提げていた物を掴むと、ガイルの足下にポンッと投げた。
---- ドサッ・・ゴロン・・
ガイルは、その足下に転がったモノを見ると、身体を震わせ、足下が崩れるように、草むらにしゃがみ込んだ。
「ハァ・・ア・・・ア・・・・」
サージェルは、父親がなぜソレに対してそんな態度を取るのか全く分からなかった。
「そっちは20分と持たなかったぞ。
他は全部喰いちぎられたわ。」
サージェルは、王の言葉に耳を傾けながら、父の背中側から、その転がった物が何なのか、覗き込んだ。
暗がりに目を凝らすと、王の部下の持つ松明で、その転がった物の一部が、何かキラッと光った。
サージェルは、そのチラチラとした光に目を奪われ、しばらく見ていると、それが自分の知っている物だという事に気が付いた。
それは、今朝目が覚めた時に見た、涙の形をした耳飾りであった。
今ここに、王が居る意味を・・・
妻の身が、どうなったかという事を・・・
「今、オオカミの死体の山を通ったぞ。
ガイル、お前がやったのか。
さすがだな、あれだけの数を1人でこなすとはな。」
「・・・・・」
ガイルは、言葉を失くした人のように立ち尽くしていた。
「・・・父さま?」
サージェルは、父親が何故王の言葉に答えないのか、不思議でならなかった。
「みやげだ。」
王は、馬の腰に提げていた物を掴むと、ガイルの足下にポンッと投げた。
---- ドサッ・・ゴロン・・
ガイルは、その足下に転がったモノを見ると、身体を震わせ、足下が崩れるように、草むらにしゃがみ込んだ。
「ハァ・・ア・・・ア・・・・」
サージェルは、父親がなぜソレに対してそんな態度を取るのか全く分からなかった。
「そっちは20分と持たなかったぞ。
他は全部喰いちぎられたわ。」
サージェルは、王の言葉に耳を傾けながら、父の背中側から、その転がった物が何なのか、覗き込んだ。
暗がりに目を凝らすと、王の部下の持つ松明で、その転がった物の一部が、何かキラッと光った。
サージェルは、そのチラチラとした光に目を奪われ、しばらく見ていると、それが自分の知っている物だという事に気が付いた。
それは、今朝目が覚めた時に見た、涙の形をした耳飾りであった。