≡イコール 〜守護する者『霊視2』より〜
光へと
「・・・母さま・・・」
ナイジェルは、目の前の光景に手を伸ばした。
その瞬間、フッとその穏やかな光景は消え辺りは真っ暗になった。
ナイジェルがその暗がりを見回すと、先程とは違う場所が、ぼんやりと灯った。
ナイジェルは、目を凝らしてそのぼんやりとした光を見た。
「・・・うっ・・うっ・・サージェル・・・サージェル・・・」
先程まで幼いサージェルを抱きしめていた母親は、今度は暗い場所で身をかがめて泣いていた。
その隣には、父ガイルの姿もあった。
「サーシア・・あの子は必ず来る・・・
そんなに泣いてばかりいては、サージェルも来づらいだろう・・」
「えぇ、分かっているわ。
でも、もう何百年待ったかしら・・・
何千年かしら・・・
光の番人に、毎日尋ねに伺っても、サージェルはまだ来ていない、とお答えになるの。
あの子・・・
きっと、幸せではないのだわ。
何かに囚われて・・魂が彷徨っているのよ。
そう思うと・・あの子が可哀相で、可哀相で・・・」
「分かっているよ・・・
だからこうして、私たちも光の中へ入らず、その入り口で待っているんだ。
サージェルは必ず来る。
もし、彷徨っていたとしても・・・
必ず気付いて、こちらへやって来る。
私たちの息子だ。
信じて待とう。
これからまだ・・何百年・・何千年経ったとしても・・!」
ガイルは、優しくサーシアの肩を抱いた。
サーシアも、その腕に身を委ねた。
ナイジェルは、目の前の光景に手を伸ばした。
その瞬間、フッとその穏やかな光景は消え辺りは真っ暗になった。
ナイジェルがその暗がりを見回すと、先程とは違う場所が、ぼんやりと灯った。
ナイジェルは、目を凝らしてそのぼんやりとした光を見た。
「・・・うっ・・うっ・・サージェル・・・サージェル・・・」
先程まで幼いサージェルを抱きしめていた母親は、今度は暗い場所で身をかがめて泣いていた。
その隣には、父ガイルの姿もあった。
「サーシア・・あの子は必ず来る・・・
そんなに泣いてばかりいては、サージェルも来づらいだろう・・」
「えぇ、分かっているわ。
でも、もう何百年待ったかしら・・・
何千年かしら・・・
光の番人に、毎日尋ねに伺っても、サージェルはまだ来ていない、とお答えになるの。
あの子・・・
きっと、幸せではないのだわ。
何かに囚われて・・魂が彷徨っているのよ。
そう思うと・・あの子が可哀相で、可哀相で・・・」
「分かっているよ・・・
だからこうして、私たちも光の中へ入らず、その入り口で待っているんだ。
サージェルは必ず来る。
もし、彷徨っていたとしても・・・
必ず気付いて、こちらへやって来る。
私たちの息子だ。
信じて待とう。
これからまだ・・何百年・・何千年経ったとしても・・!」
ガイルは、優しくサーシアの肩を抱いた。
サーシアも、その腕に身を委ねた。