≡イコール 〜守護する者『霊視2』より〜
「父さま・・・母さま・・・もしかして・・・

もしかして、僕のために・・・

ずっとこの暗闇で待っていてくれたの・・?!

数千年も・・・

魂を休めることなく・・・!?」


ナイジェルは2人に向かって歩こうとした。

しかし、どんなに足を動かしても、2人に近付く事は出来ない。



「父さまぁーーーーーー・・・・

母さまぁぁぁぁーーーーー・・・」


近づけないのならと、今度は力一杯2人を呼んでみた。

しかし、どんなにナイジェルが叫んでも、2人の耳には届いていないようだった。



「ハァ・・ハァ・・・どうしたら・・いいんだ・・

教えてあげたい・・・

僕がここに居る事を・・・

2人の魂を・・・

あの暗闇から・・解放してあげたい・・・」



『ナイジェル・・・・』



名前を呼ばれ、ナイジェルは辺りを見回した。

辺りは、暗闇からまた真っ白な世界に変わった。



『ナイジェル。

ガイルとサーシアの2人を救えるのはあなただけです。』



優しい女性の声は、ナイジェルの上の方から聞こえてきたが、姿は見えなかった。



「どうすれば・・・どうすれば、父さまと母さまに会えるのですか!?」



優しい声は、ゆっくりと答えた。



「Nの韻を捨てなさい。

あなたの魂が、それを望めば、すぐに魂は解放され、2人の所へ行けます。」


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