≡イコール 〜守護する者『霊視2』より〜
オレの言葉に母さんは、余計に眉間にシワを寄せた。



「ちょっとですって?!・・・あなた3週間も意識が無かったのよ!すぐに動けるわけないじゃない!!」



・・・はい?!!・・・



「さ・・3週間っっ?!!!」



オレは、非じょーに驚いた。

はっきり言ってぶったまげた。

ありえないありえない・・・

・・・えぇーーーーーーっっっっっっ!!!!?


確かに体は動きにくいが、精神はこんなに元気だ!

ほんのちょっと、絵里香ちゃんたちの過去を見ては来たけど、でも・・・

まさかまさかのそんなバナナ!!?


3週間も、この現実世界をブッチしてたワケかい?!



「あなた、爆風の衝撃で一時的に気を失ったんだろう・・って病院の先生が・・・

でも、どんなに検査してもなぜ目覚めないのかは分からない・・って・・・

自然に呼吸も出来てるし・・・大丈夫だろうけど・・・とにかく目が覚めるまでは何とも言えない・・って・・・

もう・・・母さん・・・心配で心配で・・・・

あぁ・・でも良かった・・・」



母さんは相変わらず涙ぐんでいた。

いや、涙ぐむはずだ。

息子が3週間も原因不明で意識が無いなんて・・・どんな思いで過ごしてきたか・・・

オレは母さんに申し訳ない気持ちでいっぱいになった。

こんなしょーもない息子でも、子供には元気でいてほしいと願う親の心を、何度となく見てきたオレとしては、とても辛い状況だった。


と同時に、オレの頭の中にいっぺんに沢山の画像が流れた。

絵里香ちゃん、ハチ、山田氏、日村先生、職場の人たち、ハル・・・・そして・・樹花!!



「母さん・・ケータイ・・・ケータイどこ?」



オレは急いで樹花に連絡を取らねばと思った。


オレは恐らく樹花に誤解されたまま、なにもせずに3週間を流してしまった。

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