≡イコール 〜守護する者『霊視2』より〜
「あっっ、、そのフレーズ・・・」
そう・・・全てはここから始まった。オレのいっぱしの供養家としての日々の第一歩。
オレが17才の高校生で、先生が教育実習生で・・・
「全部使っていいわよ」
これが、日村先生との初めての会話のはじまりだった。
あれから7年が過ぎ、オレも青臭いが大人になった。
「いえ、その言葉怖いんでちゃんと返します。」
「あら、そう?遠慮なんかしなくていいのに。」
そう言いながら、日村先生は小銭を財布にしまうと、アイスコーヒーにストローを突き刺しグッと飲んだ。一口飲み終えた先生の口からフーーーッと息が漏れた。
「ハァ…、こんなに暑いとノドがカラカラだわ。」
そう言って、もう一度ストローをくわえた。
オレはその光景をまじまじと見ていた。
日村先生は、アイスコーヒーを飲んだ後はクロワッサンのハムチーズサンドをペロリと食べてしまった。そして間髪なく今度はクロワッサンの卵サンドをパクパク食べ始めた。
オレは慣れないホイップクリームと格闘しながらも、日村先生のその食べっぷりを見ていた。
食べている間は特に会話はない。
ので、オレとしては見ているしかない。
「・・・ほんとに何も食べなくて平気?」
クロワッサン卵サンドを食べ終えた先生の口から出た言葉はまずそれだった。