≡イコール 〜守護する者『霊視2』より〜
「樹花、樹花、起きて話しの続きしようよ!
オレたち・・・話すコトいっぱい溜まってるじゃん。
あのすげぇ爆発の時の話しとか、・・・それとか・・・
あの朝の言い訳とか・・・いろいろ、いっぱい・・・
オレがどんだけ樹花のコト想ってるかとか・・・
一言で上手く言えないこと、いっぱい喋らせてよ!
・・・樹花、樹花・・・・」
オレは泣いていた。
気が付くと涙が出ていた。
何の涙なのか、はっきりとは説明できない。
自信満々で来たのに、樹花を目覚めさせられない歯がゆさなのか。
どんなに話し掛けても目覚めない樹花への怒りなのか。
結局は何もできない自分への悔しさなのか。
樹花への愛の深さに気づいた自分への切なさなのか。
よく分からないまま、樹花の沈黙は続き樹花の肩を持つオレの手は震えていた。
しばらくすると・・・
やりきれなさに放心状態になっていたオレの背後から誰かが話し掛けてきた。
「あまり・・・眺めていたい光景じゃないわね。」