≡イコール 〜守護する者『霊視2』より〜

「ねぇ・・・キミは愛に気づいたの?」



オレはボーッとした意識の中、この声の主を見上げた。



オレは何も答えられないでいた。


オレが見ている声の主とは、金髪にブルーの瞳の青年だった。


永遠に広がるブルーの瞳にオレは吸い込まれそうだった。



「エン・・ジェル・・?!」



青年はフッと笑った。



「我が名はアージェル。

先生に成仏させてもらったからね。

さっきからキミにずっと話し掛けてるのに、全然気づかないんだから。」



「・・・先生って日村先生のこと?」



「そうだよ。」



「じゃぁ・・・もしかして、先生の言っていたナビゲーターって・・・」



「そう、僕のことだよ。じゃぁ行こうか。」



先生が成仏させた霊とこんなカタチで接点を持つなど・・・


オレの認識の範囲を、日村先生やこの世界は遥かに超えていた。



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