≡イコール 〜守護する者『霊視2』より〜
ピッ ピッ ピッ ピッ ・ ・ ・


規則的に放つ機械音。


そのすぐ側で山田は、妻である由利絵の手を両手でしっかりと握っていた。

山田のすぐ隣には、再び病室に戻った娘の絵里香が学生服のまま立っていた。




「・・ハァ・・ハァ・・あ・・な・・た・・・・」




「んっ!?なんだ由利絵!!・・く・・苦しいか・・・?」




「ハァ・・ハァ・・・えり・・か・・を・・・」




「あぁ!絵里香ならここにいる!!」



父親の隣に身体を震わせながら直立していた絵里香は、もう迷わなかった。



これが最後かもしれない…



苦しそうだが、確かに呼吸をしている最愛の母親の顔を見られるのは…




これが最期かもしれない・・・



絵里香は、硬直した足をなんとか前に出し、苦しそうに宙を見ている母親へと近づいた。








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