≡イコール 〜守護する者『霊視2』より〜
「説明する必要がある人にだけ説明しているわ。生まれてきたタイミングでこういったスピリチュアルな世界とは無縁で生きていける人たちもいるから、全員に分かってもらおうなんて、元々思ってはいないのよ。」



「そうでしょうか?全員を救うためには、やはり全員に分かる方法で、このスピリチュアルな世界との繋がりを、みせた方が話しが早いんじゃないでしょうか?」




「人の寿命とは、それを全て伝えられる程・・・長くはないものよ。」



「でも、今までのすごいメッセンジャーとか霊能力者という人たちは本とか残してますよね。今はテレビとかネットとかでみんなに伝える事が出来るじゃないですか!」



「そうね、でもそのメッセージを受け取るのは『今』魂由来のメッセージが必要な人だけよ。ネットでもなんでもサーバーの受信状態がよくないと受け取れない。人にはそれぞれ、その人生に見合ったアンテナの度合いというモノがあるの。それを、無理矢理押しつけても、それを必要としない人たちにとっては、その情報は無駄としか映らないのよ。」




「そう・・・なんですね。・・・私のエンジェル君をメディアに出してもですか?みんな、興味ナイでしょうか・・・」



令子は一瞬口を閉じたが、すぐに開き直した。



「そうね、興味のナイ人に何を見せたところで無駄よ。『意味』というものを考えるの。見せる事の意味。知る事の意味。あなたはただ・・・エンジェルというバックを楯に、皆を霊性な世界の支配下に置きたいだけなのと代わらないわ。」




「だって・・・そうでもしないと、誰も気付かない!!この霊的世界の威力を誰も知らない。知らないで自分でちゃんと生きてる!って思い込んでる。・・・生かされてるだけのくせに!!」



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