≡イコール 〜守護する者『霊視2』より〜
そして、彼女は続けてこう言っていた。



「後悔しない為にも、是非はじめてください。

そうすれば 私たちにも娘さんを救う手がかりを、教えてくれる『霊』が姿を見せてくれますから!

いいですか?山田さん!


『守る』とは


危険な事象から身体を張って『盾』になるという事ではないのです


本当に『守る』とは


『車が飛び込むところに居させないこと』

『物が落ちてくるところに居させないこと』

『危険な人に会わせないこと』

または『会っても 傷つける対象に入らせないこと』

なのです


どれも 『起きなければ』気付かない事です


しかし『何もナイ』というのは『当たり前』ではないのです


私たちは常に守られているんです

生かされているんです

『何もなく生きている』というのは

ある意味『奇跡』のような事なのですよ・・・・」




山田は、日村令子の一言一句を思い返していた。



あの時は、かなり憤慨してしまったが、今の絵里香に対応出来るのはこの事しかないのかも知れない・・・


山田の中で、その気持ちが段々と強くなってきていた。


その証拠に、はじめは反発していた『お水上げ』も、仏壇や神棚とは別に2週間ほど前からあげるようにしだした。



山田には、もうその方法しか無かった。


いまや、相談出来る相手の妻も居ない中で、孤独に・・・しかし、娘を守らなければならなかった。




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