≡イコール 〜守護する者『霊視2』より〜
まだまだハルと話したい。


あれからどうしてた?


とか、


今、仕事とかしてるのか


とか、


どんな人と付き合ってるのか


とか・・・・



色んな思いが込み上げる。


不思議な感覚だった。


勿論オレには樹花という恋人がいる。


そして、樹花を誰より愛している。


その気持ちは変わらない。


でも、目の前のハルと沢山話しがしたい。



きっとこれは、同窓会的な…懐かしい意味合いなのだと思う。


昔の良く知った人が、今どんな生活を送っているのか・・・


ただの興味なのだ。


ハルともっと話しをしたいと思うオレは、


樹花に対して罪悪感などなかった。


ヤマしい気持ちなど、これっぽっちも無いからだ。


ただ、ほんの少し樹花に申し訳ない…と思う事があるとすれば、


それは、ほんの少しハルと話しをしている分、謝りに行く時間が遅れてしまっている事だけだ。




ハルと話しがしたい。



でも、これもオレの独りよがりで、もしかしたらハルは早く立ち去りたいのかもしれない。


オレはハルの気持ちを試す事にした。

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