≡イコール 〜守護する者『霊視2』より〜
病院の道路の向かい側にファミレスがある。


そこで食べることにしようと、病院内を歩きながら即行で決めた。



ガーーーーーッッ



病院の自動ドアが開き、モァッと押し寄せる外気に触れた。


夕方なのに、まだまだ日中の熱気は冷めない。



「あっ!」


と、隣でハルが叫んだ。


オレの中では、今隣にハルが居る事自体が



『ウォッ!!』


・・・のような非現実的な驚きがあるのだが・・・



「なに?」



左に居るハルを見ると、ニコニコしている。



「ほら、一番星!すっごくキレイだよ」



オレはハルの視線の先を追った。


夕方ではあるが、まだうすい水色の空に白い点が小さく輝いていた。



「・・・きれい・・」



ハルは一番星に見とれていた。


オレたちは、歩く速度もカメに負けるほどの歩みで足を進めた。



「ねぇ、ヒカル・・・一番星って何の星か知ってる?」



ハルの目線は、まだその星に釘付けだった。



「あぁ、確か金星。」



「うん、そうそう。」



ハルは嬉しそうに頷いた。



「じゃぁ、金星の英語名は?」
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