≡イコール 〜守護する者『霊視2』より〜
オレたちはファミレスの明るい店内に入り、窓際の4人掛け用のテーブルに案内された。


ツルッとした黄色いソファーが、オレの疲労した足腰をしっかりと受け止めてくれた。


オレたちはそれぞれに与えられたメニュー表と睨めっこをした後、それぞれ好きな物を注文した。


オレはミックスグリルのAセット(ライス・ドリンク付ね)で、ハルはレディスプレートとやらを注文した。



「お飲物はいつお持ちいたしましょうか?」



「食後で!」


ここは、オレとハルが初めてハモッたところだった。


2人で顔を見合わせて笑った。



いざこうして腰を据えて対面してみると、話したいと思っていた事が、ルーレットのようにオレの頭の中をグルグルと回り、どこでストップしたらいいのか分からなくなっていた。



とりあえず一口・・・目の前にあった水を飲んだ。



「色々・・・あったよねぇ・・・・」



ハルはグラスを取り、水を飲む前に一言そう言った。



「・・・うん・・・・」



この返事以外、返す言葉が思い浮かばなかった。


ハルの言う『色々』の中のオレが、今どんなイメージでハルの中に在るのか・・・


ハルの頭の中を、手探りして見てみたい気分だった。




「まるで昨日の事みたいに覚えてるんだ・・・あの日の事・・・」

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