≡イコール 〜守護する者『霊視2』より〜

「いや・・・そんな人・・・イナイって・・・」



モゴモゴ言うオレに更にハルは突っ込んだ。



「もぉ~、な~んでそんなウソ言うかなぁ~」



ハルは、わざと横目でオレを見た。



「・・・って、ハルこそどーなんだよ!逆に・・・今・・手料理作ってあげてたり・・してんじゃないの?」



ハルは食べ終えたプレートの上に丁寧にフォークを乗せた。



「・・・そーだね。そんなこと・・してるね。」




・・ガーーーーーーーンッッッ!!



って、ホントにあるんだ。



頭の上から1tハンマーが落ちてくるアレ。



オレの頭は、まさにそれくらいのショックを受けていた。



これはオレだけの感覚なのかもしれないが、やはり昔付き合ったカノジョにはそのままで居てもらいたい!って言う、チョーわがままな願望。



さっきのガーーーーーンッッは、その願望が打ちのめされた音だ。



・・・まっ、仕方ないか。



そうだよなぁ・・・実はオレのこと・・・



まだ・・・想っててくれてたんじゃないか・・・なんて甘い考え、



さっき久々に会ったばかりなのに、そう都合よく思ってしまう方がおめでたすぎだよな。

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