≡イコール 〜守護する者『霊視2』より〜
「大アリよ~!だって、ホラ見てこの追加注文!これじゃとても今日は帰れないでしょう?」
竹田さんとオレ、固まる。
「恐らく竹田っちのカノジョは、それを見越して『きっと今日も突然の残業で私は1人!またそれを気遣って、カレは私に謝るんだわ!』という思いの元が、今日のアニバーサリーを別の人と過ごす思いへと変換させたワケ。」
「だから?」
「それが、竹田っちの思いとクロスしたってワケなのよ!」
ノゾミさんは、天に向かって祈るようなポーズでイスから立ち上がり、天井を見ながら言い切った。
「・・・ソレって、単に『仕事しろ』ってコトでしょ・・・」
竹田さんは、言い終えた口を半開きにして、ノゾミさんを見上げた。
「そんな理論があるなんて知りませんでした。」
とりあえず場の空気を和ませようと努力してみる。
「あ、これは私の過去の経験上の理論。」
「その理論が世界を征服する日は来ないと思う。」
竹田さんが反論と同時に追加注文の資料を手に取り自分のデスクに乗せた。
「さぁーてと、私も早く入力済ませなくっちゃ!」
ノゾミさんは、竹田さんが仕事を引き受けたのを確認するとイスを元の位置に片付け、軽く頭をクシャッと掻き、ニコニコしながら自分のデスクへと戻って行った。
なんだか意味はよく掴めず、しかもノゾミさんオリジナルではあったが、オレはなんだか昨夜の樹花のことを思い出していた。
言いたいことが言えないまま、本当でない心のままお互いを過ごしている。
間違いなく今の二人はクロスしていると思わずにはいられなかった。
竹田さんとオレ、固まる。
「恐らく竹田っちのカノジョは、それを見越して『きっと今日も突然の残業で私は1人!またそれを気遣って、カレは私に謝るんだわ!』という思いの元が、今日のアニバーサリーを別の人と過ごす思いへと変換させたワケ。」
「だから?」
「それが、竹田っちの思いとクロスしたってワケなのよ!」
ノゾミさんは、天に向かって祈るようなポーズでイスから立ち上がり、天井を見ながら言い切った。
「・・・ソレって、単に『仕事しろ』ってコトでしょ・・・」
竹田さんは、言い終えた口を半開きにして、ノゾミさんを見上げた。
「そんな理論があるなんて知りませんでした。」
とりあえず場の空気を和ませようと努力してみる。
「あ、これは私の過去の経験上の理論。」
「その理論が世界を征服する日は来ないと思う。」
竹田さんが反論と同時に追加注文の資料を手に取り自分のデスクに乗せた。
「さぁーてと、私も早く入力済ませなくっちゃ!」
ノゾミさんは、竹田さんが仕事を引き受けたのを確認するとイスを元の位置に片付け、軽く頭をクシャッと掻き、ニコニコしながら自分のデスクへと戻って行った。
なんだか意味はよく掴めず、しかもノゾミさんオリジナルではあったが、オレはなんだか昨夜の樹花のことを思い出していた。
言いたいことが言えないまま、本当でない心のままお互いを過ごしている。
間違いなく今の二人はクロスしていると思わずにはいられなかった。