≡イコール 〜守護する者『霊視2』より〜

「た・・竹田さんっ・・・」



オレは視線で竹田さんに助けを求めた。

が、竹田さんの反応は他の社員同様、オレを社長横の座布団へと勧めた。

そして更に、硬直し直立したオレの背中を竹田さんはポンッと押した。



「洗礼を受けてこい!」



竹田さんは、オレの背後で小さく囁いた。


前の会社でも飲み会とかはあったので、こういう席が全く初めてというワケではなかったが、ニガテなモノはやはりニガテだ。


それにオレが社長の横に座らなければ、他の誰かがソコ(魔のスポット)に座らなければならなくなる。


それを思うと自然と社長の横へオレが座るしか道は残されていなかった。

覚悟を決め、オレは社長の右側に座った。

社長の左側には既に女性が座っていたので、社員ではオレだけが社長の隣だった。

< 89 / 348 >

この作品をシェア

pagetop