≡イコール 〜守護する者『霊視2』より〜

「ハハ・・・」


オレは軽く笑われたのだけは分かったが、

特に目も合わせず、その笑いを聞き流していた。



「君と同じ年くらいなんじゃない?!」



社長がまた女性に話しかける。



「・・・・・」



女性は特に答えない。


オレも特に興味ない。



「奥村!どう?年近そうだよな!」



社長からそう言われ、渋々女性の顔を覗き込んだ。




・・・あれ・・・?!



オレは女性の顔を見て呆然とした。


女性をジッと見つめるオレを社長が見逃さなかった。



「おっ!奥村、お前タイプか?」



社長は嬉しそうにニヤニヤ笑った。



「・・・やっ、・・てゆーか・・・」



とオレが言いかけると、ずっとうつむき加減だったその女性がオレの言葉を遮った。



「はじめまして。ルナです。よろしく、奥村さん。」


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