≡イコール 〜守護する者『霊視2』より〜
ルナ・・・・
「奥村!残念だけど、ルナはクラブ『ヴィーナス』の今売り出し中のホステスなんだ。ま、オレが応援してるから、もうすぐナンバー1間違いなしだろうけど!
お前もそれくらいの甲斐性ができたら、彼女みたいな子とも付き合えるさ。
まぁ、それまでガンバレ!」
オレは、社長の話はほとんどスルーしていた。
今・・・オレの目の前で、自分を『ルナ』と名乗った女性。
髪も美容室で、キチンとセットしてもらっており、
服は桜色のフワッとしたドレスのようなワンピースを着ている。
化粧もしっかりほどこしてあって・・・・
ルナ・・・・
ハルナ・・・
春菜・・・
浅川 春菜・・・
ハル。
そう、今オレの目の前にいる女性はまぎれもなくハルだった。
昨日会った時よりも、一層綺麗に飾っていたが間違い無かった。
オレの知っているハルは、今はルナと名乗っていた。
ただそれだけの事なのかもしれないが、オレはハルが、
オレとは全く違う世界の住人に見えた。